PCデスク周辺にジョイントマットを敷いてみた

築25年超の分譲マンションで自室は敷き込みのカーペットなため劣化が目立つ。貼り換えはコスト(手間と暇を含む)と規約の両面で難しく、非常に難儀している。

敷き込みカーペットはフローリングに比べ難点が多い。手入れが難しく耐久性も低い。家具…特にキャスタ付きの物は車輪がめり込み、跡が付き、動かせば生地が痛む。埃が出やすく取り去りづらく、特にアレルギ体質者には勝手が悪い。リビング(フローリング)と和室(畳)以外の全居室が敷き込み式カーペット(ご丁寧にクローゼットの中まで)な上に規約(分譲時点でデベロッパや管理会社が宛がった初期フォーマットにより…さらにその後変更がかかっていない)で床材の変更が原則禁止…。フローリングならユーザ側でカーペットや簡易畳を置き敷きするなど自由度が高いだろうに、平成2年の物件であることを考慮に入れても、デベロッパ(今は亡きホリウチ・コーポレーション)の意識が低く配慮が足りていなかった物件と思える。敷き込みカーペットは交換が必要になる頻度が高く、交換となると素人には難しく、やるにしても家具を全部退避させねばならないなど、長期的な視点では悪夢でしかない。温かみのある肌触りとソフトな歩き心地、僅かに優れた防音性などと言ったメリットは、(特に高機能フローリングが出始めた昨今では)圧倒的なデメリットの前に霧散する厄介なシロモノである。


現に私の部屋はよく歩く場所やキャスタ付きのイスを動かすPCデスク周辺で痛みが激しい。表面のループが潰れて質感が失われ、場所によっては擦り切れる寸前。以前からPCデスク周辺だけでも何とかしたく思っており、いくつか構想を持っていた。

一つめはお手軽に1~3畳ほどのマットを敷く方法で、既に1畳のマット(俗に一畳カーペットなどと呼ばれる品)を用いていた。だが安物の薄いマットを一枚敷いた程度では、キャスターによるダメージにほとんど効果がなかった。
二つめは部屋のカーペット全体をフローリングマットなどで覆ってしまう方法。コレは敷き込みカーペットの貼り換えとほぼ同じ手間暇と、それよりも僅かに少なく済む程度のコストがかかる上、下に残る劣化したカーペット(規約で床材の変更が許されていない以上は取り払えない)の経年劣化(ダニや害虫の繁殖など)やドア開口範囲の干渉をどう処理するか?など課題が多く現実的ではない。
三つめに考えていたのがジョイントマットのような、ある程度の硬さと厚みの物を必要範囲に絞って敷く案である。だが廉価であろうジョイントマットでも、枚数をそろえるとそれなりのコストを要する。またメーカやブランドにより色や柄が違うのはもちろん、ジョイント部分の互換性に不安もある。後の補修や代替、追加が必要になった際の入手性を考慮すると悩ましく、購入を躊躇させられていた。

そんな折、買い物で赴いたドンキホーテにてジョイントマットを期間限定で値下げ販売していた。物は同社のPB品。縦30*横30*厚1cmの9枚組で通常は税別598円。この時点で安いのだが、今回は税別378円であった。この価格は質に劣るであろう100円ショップの品より安い(100円ショップ大手ダイソーでは同サイズ2枚組で税別100円)。正直に言って今後の入手性などは大手(例:アイリスオーヤマ等)の製品に比べ不安がある。だが価格の安さで許せてしまう。品物を前にしばらく悩み「この機会に」と購入に踏み切り、2回に分けて2パック=計18枚を入手した…と言うのが先日の記事に記した内容である。


後の汎用性を考え、可能な限り加工は避けたかったのだが、それでも2枚に加工が必要となった。1枚は中途半端なスペースを埋めるため3分割にし、内2つを用いた。もう1枚はベッドの脚を避けるため一部をカットした。ベッドの脚については、ジョイントマットを加工せず踏ませることも考えたのだが、そうした場合、脚4本の内1本だけマットを踏んで高さが変わり、ベッドの安定性が損なわれるため、マット側を切断し逃げ加工を施した。
ジョイントマット 壁際の処理ジョイントマット ベッド脚の処理

 

加工自体は容易で、大きめのハサミやナイフなどの刃物で楽に切断できる。但し厚みがあって柔軟なため断面をキレイな垂直にするのが難しい。切断面をやすりで仕上げても良いが、素材の性質から削りカスがボロボロになり削りにくく、刃物だけで仕上げた方が望ましい。切り過ぎて小さくしてしまわなければ、柔軟性があるため多少大雑把な加工でもキレイに収め易い。最終的に計17枚(うち2枚に加工・合計で約5平米)を用いて完成した。
ジョイントマット 施工全体の様子


完成したジョイントマットの上に元通りPCデスク等を配置しなおした様子が以下の画像。
ジョイントマット 施工後のPCデスク周辺

PCデスクとメインのPCが乗った台、及び椅子は全てジョイントマット上に収まる。椅子をある程度移動する面積も確保できた。

ジョイントマットの施工よりもPCやPCデスクの移動、また同時に行った配線のやり直し(AC電源の線でループ状になっていたものの解消と引き回しの変更)の方が大変だった。配線の整理にはリリース可能なタイラップを多用し、PCデスクの支柱に添わせる個所では不要になったラップの芯などの紙筒を用いた。これによりタイラップの締め付けから配線を保護できる上、タイラップで直接縛った場合に比べ配線の増減にも対応し易くなった。もちろん電源と信号は別けて取り回している。
PCデスク 配線処理 左背面 信号線類PCデスク 配線処理 右背面 電源線類PCデスク 配線処理 右前面奥 電源タップ部

PCデスクにはキャスタが付いているのだが、そのままではカーペット時と同様にめり込んでしまう。本来ならキャスタの下に敷く専用の皿や、相応の板などを用意すべきだが、とりあえず気休めに使い終わった綿棒の空き容器から樹脂の蓋をかっぱらって来た。
PCデスク キャスタの処理
あまり固くないので過重に負け変形してしまうが、ジョイントマットへ直にキャスタを乗せるよりはマシなようだ。


施工後はすこぶる調子が良い。素足で踏んでも感触が良く冬場の冷え込みも緩和された。もちろん掃除も楽である。想定外だったのは柔軟性があるため上に乗ったPCデスク等が揺れやすくなってしまった事。また座った状態では椅子のキャスタが想像以上にめり込んでしまい、移動がしづらくなってしまった事である。耐久性は未知数だが、多少のダメージを負っても布地であるカーペットより影響が少なく長持ちしそうである。更に枚数をそろえ、もっと広範囲に施工したくなった。

2015年末に大掃除の一環として実施し、満足度が高い結果になりホッとしている。気になっていた配線の処理も同時に行えスッキリしたが、さすがにデスクトップPC2台にディスプレイ2台、多少の音響機器(AVアンプとCDプレーヤと4スピーカ)となると、現実的な利便性との兼ね合いでインテリア上級者のような、スマートな処理はかなわなかった。
マンションサイズな6.3畳で、柱や梁の出っ張りがある細長い部屋(短辺は205cmしかない=一般的なベッドが収められない長さ)とあって制約が多くスペース効率が悪い。物を移動する際はテトリス倉庫番のような有様になる。あまりキッチリ配線してしまうと移動できなくなってしまうのだ。たるませた配線を隠すにもAC電源であれば放熱の必要から限度がある。何よりコンセントは2か所・計4口(+エアコン向け高所1口)しかない。位置的にPCに使えるのは1か所2口で、内1口をスイッチ付きタップで7口に分岐し賄っている(先の画像を参照)。以前15mのLANケーブルを用いモデムをリビングに移設したのは、回線の乗り換えによる構成の変化とは別に、自室におけるAC電源の必要数を減らしたかった思惑もあった(その後PCの台数が増えて状況は悪化したのだが)。


物を減らせば良いのはわかっており意識もしているのだが、なかなか難しい。PC類と多少の書籍+αだけで良く、読み終えた漫画やため込んで仕舞いっ放しのメガドライブ類を売却し、マンション住まいでは使う機会もほとんどない事を痛感する、数だけ揃えてしまった工具類を整理し、そしてなにより捨てる機会を見失い鎮座している21型ブラウン管TVを処分しようと常々思っているのだが…。んじゃ。

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PCデスク周辺にジョイントマットを敷いてみた への4件のフィードバック

  1. 匿名 より:

    丁度パソコンデスクとチェア(キャスター付)のしたにジョイントマットを検討していたので参考になった。また文章の形態も私好みで読みやすかった。ただチェアのキャスター部分はスムーズに動くのかがひとつ気になった。

    • C-Low より:

      コメントありがとうございます
      「文章の形態も私好みで読みやすかった」の言葉は私にとって最大の賛辞です

      >チェアのキャスター部分はスムーズに動くのかがひとつ気になった
      しっかり座って荷重をかけたままではスムースに移動でません
      腰を浮かせて加重を抜けば普通に移動できます
      但し座り始めてから時間が経つとキャスタのめり込みが増え動かしづらくなります
      椅子などキャスタが付いた家具の下は固い物にした方が無難ですね

      上に重い物を置いて使用歴が嵩んでくるとマットが潰れて薄く伸びて来ます
      私の様に囲まれた場所へキッチリピッタリ宛がってしまうと
      伸びてきた時にキレイにハマらなくなるので注意が必要です

      なおフローリングならば椅子の下向け保護シートが具合良さそうです
      “チェアマット”で検索すると各種見つかります

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